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3/16 ディアナ・ヴィシニョーワ BEAUTY IN MOTION 第9回マリインスキー国際バレエ・フェスティバル マリインスキー劇場

2009年3月16日

三人の現代の振付家たちがヴィシニョーワのために作った三つのバレエから構成されています。

月に憑かれたピエロ 一幕
音楽:アーノルド・ショーンベルグ 振り付け:アレクセイ・ラトマンスキー 振り付けアシスタント:エリヴィラ・タラーソワ 
美術・衣装:タチヤナ・チェルノボイ 衣装アシスタント:オリガ・アレクサンドロワ 指揮:ミハイル・タタルニコフ

出演者: ディアナ・ヴィシニョーワ イスロム・バイムラードフ ミハイル・ロブーヒン 
      アレクサンドル・セルゲーエフ

 ラトマンスキーとしては、出演者の個性を生かして振り付けるのが狙いだったそう。ただ音楽の扱いは従属的で、ソプラノ歌手がいて詩を歌っているにもかかわらず、その内容とは関係性が薄いように見えました。耳に聞こえてくる音にはよく合った振り付けでしたが、表面的な関係に終始したようです。筆者が勉強不足なだけかもしれませんが・・・。

F.L.O.W.(For Love of Women) 三部作
振り付け・監督:モーゼス・ペンドルトン 振り付けアシスタント:シンシヤ・クイン 
道具デザイン:マイケル・クリー 衣装デザイン:フィビー・カツィン

出演者:ディアナ・ヴィシニョーワ(後半二部はソロ)、エカテリーナ・イワンニコワ、ヤナ・セリナ

 全体に道具や照明効果に重きが置かれた作品でした。一部「白鳥の夢」は、暗い舞台に青く浮かび上がる三人の腕と脚が何かしらの図を描き、二部「鏡の目覚め」では巨大な鏡の上にビシニョーワが寝そべり、三部「水の花」では彼女の頭の上から無数の細い帯が垂れ、回転のたびにそれらが舞い上がるといった趣向でした。正直に言ってビシニョーワの特長が活かせるものとしてはかろうじて二部を挙げることができるくらいですが、それも彼女の体つきは特殊なので好き嫌いは分かれるところではないかと思います。

Three point turn 一幕
音楽:ダヴィッド・ローゼンブラット 振り付け:ドゥワイト・ロデン 
振り付けアシスタント:クリスティーナ・ジョンソン、クリフォルド・ウィリヤムス  衣装:イザベル・ルビオ 照明:トニー・マルクス

出演者:ディアナ・ヴィシニョーワ、イリーナ・ゴルプ、ヤナ・セリナ、ミハイル・ロブーヒン、アントン・ピモノフ、アレクサンドル・セルゲーエフ

三組の男女が繰り広げる、簡単にはいかない人間関係の物語です。永遠のテーマですね。



サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記

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