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2008・4・10 「ラ・バヤデール」  モスクワ・ボリショイ劇場 inクレムリン宮殿劇場

2008年4月10日

ニキヤ…マリヤ・アラシュ
ソロル…アレクサンドル・ヴォロチコフ
ガムザッティー…エカチェリーナ・シプリナ

 ニキヤはポリーナ・セミオノワの予定だったのですが、いつの間にか降板していました。アラシュはガムザッティで観た事があるのですが、ニキヤでは初です。身体は華奢で、しかし顔や雰囲気が濃いので、“舞姫”の要素はあったように感じました。おそらく彼女を単体で見たとしたならニキヤとしては少し違う気がしたと思うのですが、ガムザッティのシプリナと対比して見るとまあまあ良いかも…と思いました。
 というのも、どうしてもアラシュは濃さが故に迫力が出て、ソロルとそのまま駆け落ちしてしまいかねないと思わされてしまうのです。しかしガムザッティがもっと迫力があったので、そんな心配は無用でした。でもやっぱり目を見開いて喜ぶ表情はちょっと怖いので、少しおさえてほしいです・・・彼女の持ち味が生かされつつ、哀愁が見えてきたら良いなあ…と思います。

 シプリナのあの貫禄は一体どこから来るのでしょうか…まさしく王女です。最近観た彼女の役の中では、このガムザッティはなかなか演技が良いと思います。ただ迫力や怒り、怖さだけではなく、葛藤したり自分を落ち着かせようとしたりする様子がよくわかり、以前よりだいぶ役の雰囲気が出ています。
 踊りは…やっぱりグラつくことがあるので、そこが勿体無いです。アラシュとは相性がいいのか?修羅場はなかなかいい感じでした。ジャンプのタイミングもぴったりとまでいかなくとも、揃っていました。
 
 ソロル、ヴォルチコフ。初ソロルだったそうです。1幕目、2幕目と踊りがちょっとかたい感じでしたが、3幕目では良くなっていました。最初だから力んでいたのでしょうか? どんなソロルだったかな…ちょっと忘れてしまいましたが、冷静な感じでした。

 金の像はイワン・ワシーリエフ。勢い満点で受けが良いのですが、いつももう少し抑え目でも良い位スピード、テクニック勝負!…で、そこが気になっていました。しかしこの日はいくらか余裕を持って踊っているようで、落ち着いて観る事できました。

影の王国ヴァリエーション
第1、エカチェリーナ・クリサーノワ …良かった
第2、ナターリヤ・オシポワ …まあまあ
第3、アンナ・ニクーリナ …いまいち
段階評価みたいになってしまいました。笑


モスクワからの劇場だより

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